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公開日 2024.07.31 更新日 2024.12.18

バイク洗車でラジエーターを洗浄する理由とメンテナンス方法について

バイクに乗っている方に向けて、ラジエーターの洗浄について解説します。

 

バイクを洗車して綺麗にしたとしても、「ラジエーターの掃除はどうすればいいのか?」と悩む方は少なくありません。
車体本体と同じように洗浄すると危険な気がするけれども、綺麗にしたいとの思いを抱いている方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回の記事では、バイクの洗車とともに行いたいラジエーターの洗浄について解説します。バイク洗車でラジエーターを洗浄する理由とメンテナンス方法について
参考にしていただければ、ラジエーターをどのように洗浄・メンテナンスするべきかおわかりいただけるはずです。

 

バイク洗車においてラジエーターを洗浄する理由とは?

バイク洗車においてラジエーターを洗浄するのは、冷却水の循環のために必要不可欠なパーツであるためです。
走行しているとエンジンが稼動して熱くなります。
そして熱くなったエンジンを冷やす役割を担うのが「冷却水」です。

 

冷却水はエンジン内部を循環しており、熱くなったエンジンの熱を奪った後、またラジエーターへと戻ります。
ラジエーター内部に戻ると吸収した熱を発散し、またエンジン部分へと循環し熱を吸収する仕組みです。

 

つまりラジエーターがうまく作動しなくなると、冷却水はエンジンの熱を奪えなくなります
熱が蓄積されたエンジンは焼け付きを起こしたり、炎上したりしかねません。
そのためバイクの部品の中でも、ラジエーターは安全性を守るために重要なもの。
バイク洗車においてラジエーターを洗浄する理由とは、冷却水をスムーズに循環させて、安全に走行できるようにするためです。

 

バイクのラジエーター洗浄に必要なもの

バイクの洗車時に重要性の高いラジエーター洗浄。
それではラジエーターを洗浄するために必要なものについて、あらかじめ知っておきましょう。
洗浄をするなら、次の3つのアイテムを準備しておいてください。

必要なもの①:バイクスタンド

まずはバイクスタンドを用意しましょう。
バイクスタンドとはバイクを支えるためのものです。
もともと本体に備わっていることもありますし、メンテナンスキットに付属していることもあります。
センタースタンドやメンテナンススタンドと呼ばれるものは、後輪を浮かせられるためメンテナンス時に重宝するでしょう。

 

本体にサイドスタンドがあれば、サイドスタンドを活用してください。
ただしセンタースタンドやメンテナンススタンドがあれば、よりバイクを固定しやすくなるためひとつ用意しておくことをおすすめします。

 

必要なもの②:スポンジ・柔らかいブラシと洗剤

スポンジや柔らかなブラシ、洗剤もバイク洗車におけるラジエーター洗浄にとって必要不可欠なものです。
洗浄する際には洗剤を付けて、ラジエーターに傷がつかないようなスポンジやブラシで磨きます
バイク洗車に使うもので問題ないので、洗車用のスポンジとブラシ、そして洗剤を準備してください。

必要なもの③:ゴム手袋とウエス

最後に、ゴム手袋とウエスも用意しておきましょう。
ゴム手袋はなくても構いませんが、そのままラジエーター洗浄をすると手が荒れたり、切れてしまったりすることがあります。
ゴム手袋をつけていれば洗剤やラジエーターから皮膚を守れるので、できれば準備しておいてください

 

そしてウエスは必ず必要となるアイテムです。
ラジエーターを洗浄した後の水分を拭き取るために使います。
ただし砂や埃がついているウエスだと、ラジエーターを傷つけてしまう恐れもあるでしょう。
綺麗に洗濯をしたものか、新品のウエスを用意してください。

 

バイクのラジエーター洗浄方法

それではいよいよ、バイク洗車におけるラジエーターの洗浄方法について解説します。
洗浄において重要となるのは、次の3つのステップです。
正しい洗浄方法を知ったうえで行うと、ラジエーターに傷がついてしまうことを防げ、効率的に洗浄できます。

STEP1:バイクスタンドで固定する

最初にバイクの本体をスタンドで固定してください。
センタースタンドやメンテナンススタンドは、バイクを直立させた状態で固定できるものです。
バイク洗車の際のラジエーターメンテナンスに役立つので、準備しておくとこの後の工程が非常に楽になります
サイドスタンドでも良いですが、本体が傾いてしまうためメンテナンスには向いていないかもしれません。

STEP2:水をかけて優しく洗う

スタンドで固定したら、バイク全体とラジエーターに水をかけて優しく洗いましょう。
洗うときは最初にたくさんの水をかけて、砂や埃を洗い落とすようにすることが大切です。
ラジエーター洗浄の際にバイクも洗車するのであれば、砂や埃などの汚れがついていると、ボディに傷が付いてしまうことがあります。

 

水をかけて優しく洗ったら、ラジエーターの周辺に洗浄剤をスプレーしてください。
ラジエーターの周りはスポンジなどを使わない方が良いため、泡で汚れを落とします。
そのため泡で全体を包み込めるよう、丁寧にくまなくスプレーするのが大切です。
洗浄剤でラジエーターを包んで、十分に汚れが浮いたと感じたら再度水をかけて綺麗に泡を落としましょう。

 

STEP3:水気を綺麗に拭き取る

水で洗浄剤や汚れを落としたら、最後に水気を綺麗に拭き取ります。
水気が残っているとシミになったり、錆びの原因になったりするため要注意です。
完全に残らないように、クロスでしっかりと拭き取りましょう。
マイクロファイバーのクロスであれば傷がつきにくくなります。

 

使用するクロスは、やはり砂などの汚れがついていない綺麗なものを使うのが基本です。
汚れがついていると傷ついてしまうことがあります。
できればラジエーター周りは新品のクロスで拭き上げたいものです。

 

関連記事:洗車でバイクは錆びる?錆びを防ぐための正しい洗い方とポイント

 

バイクのラジエーター内部の洗浄方法

バイクの洗車時には、ラジエーターの外だけはなく、内部の洗浄も必要です。
しかしラジエーター内部をどのように洗浄すればよいのかわからない方も多いでしょう。
そこでバイクのラジエーター内部の洗浄方法について、順を追って説明してきます。
初めて洗浄をする方は、次の流れにしたがって行ってください。

STEP1:冷却水を排出する

ラジエーター内部を洗浄する前に、下準備として中に溜まっている冷却水を排出させます。
次のような手順で排出しましょう。

【手順】

  1. タオルをかぶせてラジエーターキャップを緩める
  2. 圧力が抜けたら止める
  3. 圧力がすべて抜けたらラジエーターキャップを外す
  4. ドレンボトルを緩める
  5. 冷却水を排出させる

基本的にラジエーターキャップとドレンボトルを緩めれば冷却水は排出できます
しかしラジエーターキャップを外す際には、完全に圧力が抜けたことを確認してから外すようにしましょう。

STEP2:水や洗剤で汚れを落とす

続いてはラジエーター内部を、水や洗剤を使って洗浄します。
ラジエーターキャップの方から勢いよく水を流し込みます。
すると古い冷却水と内部の汚れが排出されてくるはずです。
ホースを使って流し込むと効率的でしょう。

 

もし水だけでは取り除けない頑固な汚れがあるなら、ラジエーター専用の洗浄剤の使用をおすすめします。
洗浄剤を使うと汚れが分解されやすくなるため、水だけの洗浄よりも強力に汚れを落とせます。
洗浄が終わったら、洗浄剤が残らないように十分に洗い流してください。

 

内部の洗浄は、排出される水が透明になったら完了です。
しかし中に水道水が残っているはずなので、バイク本体を左右に傾けながら、溜まっている水道水を排出させる作業も必要となります。
ラジエーター内部の水分と洗浄剤がなくなったら、洗浄完了です。

 

STEP3:冷却水を充填する

ラジエーターの洗浄が終わったら、新しい冷却水を充填(ボトルに満たす)しましょう。
ドレンボトルを締めたら、ラジエーターキャップから冷却水を流し込んでください。

 

ただし途中でエア抜きをしなければなりません。
満タンに入ったように感じられても、ラジエーター内部に空気が残っていることがあります。
そのためエア抜きをしなければ、冷却水を満タンにすることはできません。

 

エア抜きはラジエーターキャップを締めた状態で、バイク本体を左右にゆすれば行えます。
車体をゆすったあとに冷却水の量が減っていれば、規定のレベルまで足しましょう。
そしてまた同じように、ラジエーターキャップを締めてバイク本体をゆすり、冷却水を足す…の工程を繰り返します
車体をゆすっても冷却水の量が減らなくなったら、冷却水の充填は終了です。

 

バイクのラジエーターを洗浄する際の注意点

バイク洗車の際にはラジエーターも洗浄したいところですが、洗浄の際には注意点もあります。
安全に洗浄をするためには、次の2つの注意点を必ず守って行ってください。

注意点①:高圧洗浄機や硬いブラシを使用しない

ラジエーター洗浄の際には、高圧洗浄機や硬いブラシを使用しないようにしましょう
どちらもラジエーターに負担をかけ、放熱効果を低下させてしまうことがあるためです。

 

ラジエーターの中には「フィン」と呼ばれる部品が入っています。
そしてフィンは薄いアルミニウムでできているため、外部からの刺激に弱い性質です。
高圧洗浄機の威力やブラシの硬さによって損傷してしまうこともあります。
そのためラジエーター洗浄時には、高圧洗浄機や硬いブラシは使用しないようにしてください。

 

注意点②:必ずエンジンを切る

必ずエンジンを切ることも注意点のひとつです。
冷却水を排出させる際には、必ずエンジンが冷めていることを確認してください
熱い状態のまま行うと、冷却水が高温になっており危険です。
バイクの洗車やラジエーターの洗浄は、必ずエンジンを切った状態で行いましょう。

バイクのラジエーターの定期点検と交換も重要

バイクの洗車時にラジエーターの洗浄をしていたとしても、定期的な点検と交換も重要です。
使用しているとエンジンの冷却効率が低くなったり、冷却液の漏れが発生したりすることがあります。
ラジエーター自体が損傷しないとも限りません。

 

そのため定期的にプロに点検を依頼し、必要であれば交換することも必要です。
バイクの機能性を維持するために、点検と交換を行いましょう。

 

バイク洗車をする際にはラジエーター洗浄も

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、バイク洗車の際のラジエーター洗浄についてご理解いただけたと思います。

 

ラジエーターはエンジンを冷やすための冷却水を循環させるための部品です。
そのためバイクを安全に走行させるカギとなり、定期的な洗浄や点検が必要となります。

 

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